篠原美也子さんLIVE

18日は渋谷O-Eastにて行われた篠原美也子さんのワンマンLIVEを見させて頂いた。過去、東京百歌等で何度か見ていたのであるが、じっくりと見たのはこれが初めてかもしれない。O-Eastで椅子を出していたが、450人ぐらい?いて、満席であった。2階席には行かず後ろで立って見ました(まぁ椅子はじっくり聞いて欲しいという事とLIVEの時間が長いよ、というサインであった事を最後に知る事になるのだが(爆))。
キーボードでの弾き語り。彼女対450人以上のお客。余計な装飾など何もない。必要最低限の照明。いや、そういう飾る物など必要なかったのかもしれない。
ただ、彼女は真摯に歌を歌い、お客さんは彼女の歌を真剣に聞く。


そう、それだけで「成立」する空間であったという事だ。音もキーボードと彼女の声が素直にまた彼女の心情をも感じ取れるようなストレートな音響であり、とても好感が持てた箱だった(改装後初めて行った、考えたら)。
MCでは自分の考えをはっきりと述べる(毒舌?)し、よーーーーくしゃべる(笑)。それも魅力の一つだと思った。
飾り気のないありのままの自分を表現する「場」としてのライヴ。本当にそれを表現するのにふさわしい、又お客さんも感じ取れるようなとてもいいライヴだった。
それは様々な歌詞にも現れているんじゃないだろうか。中盤に歌われた「サヨナラ」の中にある「古ぼけたエース それはあたしだ」という言葉を聴いた時、大変失礼かもしれないが、彼女自身の事をも指しているんじゃないだろうか、もしそうだとしたら
この人はすごいな、って思った。
彼女は今の環境をよくも悪く受け入れているのだろうし、そしてそれを楽しもうと感じているのかもしれない、と。
篠原 美也子さんはメジャーを経験し、その活動も6年で終ってインディーズとして再びLIVE活動をし、CDも発売。家族を持ち母親になり、自分に嘘をつかず真摯に音楽に取り組んでいる今の環境だからこそ発信し、できる音楽があると思う。彼女の歌う歌にはとてもそういうものが感じられた。
それが伝わるからこそ、お客さんも集まるのだと思う。
彼女に対する認知度は、もちろんメジャー時代も知ってはいるがそれ程詳しくはない。しかし、歌を聞いて感じることができる、そういうアーティストだと思った。
全20曲。時間にして3時間を越えるようなライヴだった。帰りにお客さんに彼女の言葉と今回のセットリストを封筒に入れ、持って帰ってもらう。こういう事ってなかなかできる事ではない。又、メジャーでないからこそ出来るのかもしれない。
篠原さんに、お客さんに、そしてこの場所を演出した全てのスタッフがいたからこその成立する「場所」だった。いいライヴってこの「三位一体」感が必ずあるんです。
こうしてメジャーデビューしたアーティストがなかなかヒットに恵まれずにここ何年か「アーティストリストラ」と言われるメーカーが契約を延長しないという風潮がある。(確かにアーティスト的に見て契約を延長しないのは「リストラ」になってしまう。それは「出口」をなくす事だから。しかし、リストラという言葉は実は不適切である。これはマスコミのせいでもあるのだが、「契約」という概念を勘違いする人は日本人に意外と多い。契約を打ち切る=契約満了と同義語にする記者がなんと多いことか。特にスポーツ等が多く、造詣の深くない朝日新聞の記事などを見るとそう思う。
契約が満了しないで切られるのは「クビ」だが、満了を迎えて終了する(延長しない)事は「解雇」でも「クビ」でもなんでもない。
契約を無事に「終了」しているのである。こういう”勘違い”は契約者(選手)にとって大変失礼である。最近はまだましになっているが、10年ぐらい前まではとても酷かったし、今もある(例えば中嶋悟氏や最近だと長谷川滋利投手の例しかり結構多い。ちなみに本人たちも失礼な話だと思っている(笑))。これは契約は一度結ぶと自動延長されるという概念が根強くある日本だから通用するのである。その考え自体は否定しないが、言葉の意味として「明らかな間違い」を記事にするレベルは影響力があり、多数に発信していく記者として新聞社としては如何なものか?といつも思う)
閑話休題。
そうなってしまったアーティストの中にもこうしてキチンとLIVEを魅せ続ける事ができる実力を持ち合わせている人は実は多い。彼女もそういった部類に間違いなく入る人なのだろう。これを読んでいる皆さんがいるとしたら、そういった人のライヴをどんどん見て欲しいと思います。そうそう、彼女のニューアルバム「種と果実」もそういう意味でじっくりと聞いて欲しいアルバムだと思います。
今ヒットしているからよい音楽では”決して”ない。そもそも音楽にはいいも悪いもない。ただ、自分が好きか嫌いかである。
風潮に囚われる事なく、自分の目でどんどん取り入れていって欲しい。それが、自分の価値判断の形成にもつながるし、目も肥えてくる事にもなるのだから。
このブログは基本的に私自身の日記ではありますが、スポーツにしても音楽にしても、私が紹介しているものについて、もし知らない人がこれを読んでそこからいい出会いが出来ればいいな、という想いもこめて書いてます。甚だ適当な文で申し訳ないんですけど(いやまともに文章として書こうと思ったら書けますよ、そういうのじゃないんで)。
自分で探していく事もいい音楽にめぐり合えるんじゃないかなって思います。ここを読んだ貴方がそういう「出会い」を一つでもしてくれる事を望みます。
貴方にとってのいい音楽が見つかりますように。
そんな事を感じさせてくれる今日のライヴでした。


Be the first to comment

Leave a Reply

Your email address will not be published.


*


CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください