蝉時雨「待ち人に花」

待ち人に花 待ち人に花
蝉時雨 中根大輔 根岸孝旨

ユニバーサルJ 2006-08-30
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蝉時雨のメジャーデビューシングル。
インディーズ時代も某レコード店のチャート1位になったこともある彼らだが、今回も変わらず良質の音楽を奏でている。
プロデューサーはCoccoなど数多くのアーティストを手がけた根岸孝旨。
しかしメジャーデビューという記念碑的なものではなく、そこにこだわらず背伸びせず肩肘張らない感じが好感もてる。自分達の「分」をよくわかった新人バンドですね。ここから多くの人に蝉時雨の音楽を伝えたいという気持ちが伝わってきます。
歌詞も英語ではなく、カタカナ表記が似合うのはまさに彼らの特徴といってもいい。英語ではなくあくまで日本語という感覚はバンドの中核を担う中根大輔の才能とボーカルからくる「センス」だと感じます。
彼らの奏でる音楽は例えばはっぴぃえんどのような普遍的なメロディーとスピッツの草野マサムネのような聴く人をほっこりと包み込むような「温かさ」が同居する。もちろんそこまでの技量はまだない。しかしそれはまだまだ荒削りなだけで、これからどんどんと磨かれてやがて多くの人に伝わっていくような匂いが感じられる。
人の真似ではなく、自分達が聞いていた音楽をちゃんと消化して自分のものに昇華させているいわば自分の言葉を持ったバンドだ。それがオリジナルというものなのだと思う。
良質の「ポップス」というのはこういう事だと思わせる人達はなかなかいない。
今後がとても楽しみなバンドがデビューした。


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