8/4 12人のヴァイオリニスト@表参道パウゼ

表参道パウゼというところに、12人のヴァイオリニスト見に。今回は高嶋ちさ子さん抜きの12人という事で、逆にどういう感じになるのか、というのを見に。
ぎりぎりに行ったのですが(相変わらずですね・・)席は満席、完売との事。
今回はとても、それぞれのヴァイオリンの特性や音の違い、弾き方含めて成田で見たよりも如実に拾えたし、私が聴こうと思っていたメンバーの音もピックアップして聞こえたので、非常に面白く見させてもらいました。
でも、あえて厳しい事も。まず、1曲目が何か良くわからなかった。なんだか1曲目だからかまとまってないのか、そういう「音」をだすような指示なのか少しわかりませんでした。その後のトルコ行進曲は12人らしい振り分け方とかアレンジだと想いました。きっとこれはすごく演奏してるんだ、という気がしていてとても良かったです。これはならでは、な感じでしたね。
1部はクラシックで、知らない人が聞いてもすごく楽しめるような選曲で、これはグループのコンセプトにもあるように 気軽にクラシックを楽しめるようになってます。こういうのはやはりいいですね。それそれの楽器の鳴り方にあわせてパート決めたり色々な事を考えているんだろうな、と感じながら聴いておりました。
2部はそれぞれのユニットに分かれて、メドレーを、タンゴメドレーはかなり音も「濃い」存在感のある3人。演奏もならでは、な感じ。ジャズメドレーの3曲は正直なぜこの順番で繋げたのだろうか、とも思った。
同じような曲調でもあるので、どうしても単調になってしまいがちで、申し訳ない。途中で飽きてしまった部分も否めません。多分真ん中に違う曲はさめばもっと変わったのにね。ちょっともったいないな、って。FireDanceは低域担当の人がいなかったのか、またリーダーが出てたと思いますが、それも音の振り分けとかそういう事もいろいろ考えてやってるんだろうな、って感じもしました。
成田でも見たポール・モーリア、アンコールはまずPfとカホンで一曲(曲名わからん)、で最後にニューレパートリーという「ツィゴイネルワイゼン」。12人のこのVer.はなんか出来たばっかりな感じでしたが、まだまだこれからメリハリとかやっていく中で曲自体が育っていくんだろうな、と思います。
ヴァイオリン12本ということはどうしても同じ音域の楽器だけという構成だから、やり方や曲含めて細かく考慮しないといけないのではないかな、とも想います。それはみんなわかっているはずなんだけど、それはある意味短所であり長所にもなるので、魅せ方を考えれば、別にいいんじゃないかな。それを補うためにピアノやパーカッションがあったりするわけだし、逆にそういうあわせとアイデアをちゃんと出し合って演奏すれば、 もっと面白くなると感じます。
アイデアは大事だよ。引き出しと言ってもいい。それぞれの引き出しがどれだけあるか、増やせるのか、によってグループがどんどん面白くなるかもしれませんね。それはそれぞれのソロにフィードバックされていくものですから。
そういう意味でアレンジ、というよりもきっとそれぞれがそれぞれの解釈と表現に磨きがかかれば、もっとそれぞれ違う曲になる気がします。
特に2部の曲ってのは、いわゆるクラシックの再現性を求める曲ではなく、スコアがあるにせよ、ある意味インプロビゼーションの世界の曲でもあります。別にこのユニットで即興性、というのはありえないと思うんだけど、一人一人が決められたメロディーの中でどういう風に表現していくのか、魅せる意識によって目覚めるとさらに良い意味での「ライヴ感」が生まれていくのではないか、と感じます。
例えば、私の大好きな「My Favorite Things」。これも12人ならでは曲にしようと思えばもっと違ったメロディーの解釈になってもいいと思うしできるんじゃないかなーって。
12人ならでは。 
これ本当に大事だと思うんですね。どっちかっていうと、まだ五線譜の上で踊っている感じが時々しているんです。じゃなくて、スコアから飛び出て、表現する事があってもいいのかな、とも思うんですよね(特に今回は高嶋さんがいなかったわけだし)
だからまだまだ良い意味で進化するし、それぞれがそれぞれの路の中で集まってこのユニットが広がっていくって事になったらすごく面白いものになるんじゃないでしょうかね。
成田で聞いてもそうだったんですけど、このユニットでアンサンブルを極める事も一つの路、でも、結局はそれぞれがソロとしても活躍できるような路を進んでいった中でアンサンブルできて広がっていって欲しい、そう想います。
そういう意味で私個人としてはそれぞれの個人の活動でどういう風に弾いているのかを聴きに行くのはすごくありだと思ってます。何人か気になった人もいるしね。
逆に12人だから個性を消している部分もあるでしょうしね。その辺は私にはわかりませんが、どんな形にしても音楽を表現してもらいたい。単なるプレイヤーに留まらないアーティスト(表現者)になってもらいたいと想います。
12人の方は基本的に毎回行く事はないかもしれませんが、たまにいってそういう進化したものを感じられるなら、またいきたいなって思います。
まぁ、私はプレイヤーではないのですが、それとはまた違ったプロとして形は違えど音楽好きな意見として、そう思います。
あ、成田の事まだ書きかけであげてなかった。そっき先なら、この文章繋がったはずなのに(笑
セットリスト
1部
チャイコフスキー:「くるみ割り人形」より花のワルツ
モーツァルト:交響曲第40番より
モーツァルト:トルコ行進曲
ベートーヴェン:交響曲第7番より
マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスカーナ」より間奏曲
ムソルグスキー:展覧会の絵
2部
R.ロジャース:My Favorite Things
ショスタコービッチ:ジャズ組曲第2番より「ワルツ第2番」
タンゴメドレー:ラ・クンパルシータ~アルベニスのタンゴ~リベルタンゴ
ジャズメドレー:スターダスト~マイ・ファニー・ヴァレンタイン~フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン
FireDance
ポール・モーリア・メドレー
アンコール
Pf+カホンで一曲
ツィゴイネルワイゼン


Be the first to comment

Leave a Reply

Your email address will not be published.


*


CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください