ミケランジェリ「オール・ショパン・リサイタル1967」

以前なにげなくタワレコで買ったミケランジェリのショパン・リサイタルってCDがね、結構すごいです。
「オール・ショパン・リサイタル 1967』 
アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ
・幻想曲 へ短調 op.49
・前奏曲 嬰ハ短調 op.45
・ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調
・マズルカ ヘ短調 op.68-4
・マズルカ 嬰ト短調 op.33-1
・マズルカ 変ニ長調 op.30-3
・マズルカ 嬰へ短調 op.59-3
・バラード第1番 ト短調 op.23-1
・アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ op.22
検索してくれればすぐに出ると思うんだけど。もともと私家盤だったものを、関係者を口説き落として発売にこぎつけたらしい。
67年の音質だし、私家盤として修復してあっても(本発売の際には改変などは施されていない)、もちろん完璧な音質ではありません。うるさい人が聞けばなかなか厳しい。
しかし、ここで奏でられるショパンは普通に聞いていたショパンとはかなり異なります。音質どうこう、ではなくそこから聞こえてくる「音」はものすごく力強いくっきりとしたタッチ。と思えば、はっきりしていてもすごく感情が揺れた影のような音もあり。 光と陰のピアノというと変なのかもしれませんが、感情と繊細さがそのままピアノから流れ出ているような、そんな感じすら曲によって受けます。
こういう今までのイメージとは違うものを提示されると、
いやー参った(笑)って感じですよ。すごい。
でも、嫌いじゃない。むしろ、好き。
だってそれが「彼の音」なのだから。
彼は完璧主義であり、録音も嫌いで、会場やピアノの状態が悪いとキャンセルしたり、ということがかなり多かったらしいです。(来日の際もそうだったらしいですね)
そういう意味でこういうのは残っていて聞ける、っていうのはすごく貴重なCDかもしれません。
クラシックは正直詳しくないですが、本当に面白いです。
クラシックは再現性の音楽、ともいわれますが、それを超えたミュージシャンの音はやっぱり大事。そこに感動があるのだと改めて思ったりします。
アマゾンでは売ってませんし、限定盤らしいので、聞いてみたい、という人はお早めに。
WEBでCDを買うのもぜんぜんいいことなんだけど、できれば、ちゃんと自分の足でお店に行って探して買うのも絶対に面白いと思いますよ。
情報は自分の足で稼げ。
鉄則です。


2 Comments

  1. ショパンノクターン集 全音ピアノライブラ

    ショパンのノクターンについて、本書全音版と春秋社版を比べてみます。春秋社版は井口基成氏編纂のショパン集第2巻に納められています。春秋社版は幻想曲やスケルツォとのカップリングです。両者を比べてみて、最も目立つ違いはノクターンの最高傑作とも言える?奥の深い4

  2. クラシッククラシック (classic) は、古典の意。「格式のある」の意でも用いられる。文学、音楽などの芸術作品や服装、行事に対して用いられる。ここから、各分野において、歴史的に長く、評価の定まった物事を指して、単に「クラシック」と呼ぶ場合がある。* 西洋に由来す

クラッシックの世界 へ返信する コメントをキャンセル

Your email address will not be published.


*


CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください