ローラ・ニーロ「イーライと13番目の懺悔」

なんだか夜中に久し振りにローラ・ニーロをききたくなり。
(そんな心境になってた(笑
”ニューヨーク”ではなく、”イーライ”を。
彼女をはじめて聞いたのはずいぶん前(たぶん中学生とか高校生)なんだけど、これを聞いたのはなんだっけな、5年ぐらい前に仕事ではなくて、確か特命(笑)で選曲をしなければいけなくなった時に、それらしきアルバムを100枚ぐらい聞いた時に手に取った1枚。このアルバムのとある曲はちょっとぴったりすぎて、衝撃を受けて選曲した気がする(何の特命だよ(笑)
激しく静かに、テンションがコロコロかわる様、たくさんのジャンルをミックスして
70年代以降の新しき扉を開く音の感じは今聴いても古いどころか、みずみずしくさえ感じます。
それはきっとこの中に「ソウル(魂)」を叫びを感じるからに他なりません(後述)。
どうしても日本ではあまり知られてない印象があるのは、こういう言い方をするをすると変なのだけど、難解に聞こえてしまうのと、ある種の「暗さ」をイメージさせるからかもしれません。
70年代のシンガーソングライターとしては、いい意味でとてもわかりやすいキャロル・キング(好きな私が言うのもなんだが)と一種のカリスマ的な存在に捉えられるジョニ・ミッチェルが真っ先に挙げられてしまいますから。
それでも、今聴いても彼女の持つ繊細さ、陰を落とす様、彼女達同様の70年代のにおいを
持つライティングは決して劣るものではなく、むしろ、ある部分を超えて聞こえます。
(結論としては、3人ともすごいってことなんですけどね(笑)
私はこのアルバムはとても女性的だと思っている。
曲順のメリハリ加減、曲の中での展開と彼女のコロコロ変わるテンションのヴォーカル。
感情の移り気加減はとても女性を、彼女を表しているようにしか思えなかったりするからだ。
突きつけるような明るさは彼女にはないし(明るいように聞こえて、歌詞が重かったりね)。
とても内面的で、不器用。
でも、彼女の奏でる音や声には痛々しいぐらいに彼女の血が通っている。
だからこそ、ストレートに心に「突き刺さる」
そんな風に表現する人の音楽はとても人間的で魅力的だ。
彼女の音楽というのは、タイムレスであり、これからもずっと残り続けていく。
それはおそらく事実で、今なお彼女の曲は形を変えて引き継がれている。
是非、一度聞いてもらいたいアーティストであることは間違いない。
特にリッキー・リー・ジョーンズやアニー・ディフレンコ、トーリ・エイモス、フィオナ・アップル、ポーラ・コールといったアーティストが好きな人や特にミュージシャンにはきっと感じられるものがあるはずだ(この並びで想像できる人もいるだろうけど)。
12月に初期の名盤が紙ジャケでまたリリースされたので、興味あるひとは是非。
ニューヨーク・テンダベリが陰だとしたら、このアルバムは陽。
しかし、陽といっても、かぎりなく陰に近い陽だけどね(笑
どちらも時間を超えて存在するアルバムです。ジャケットも素晴らしい。

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