海堂尊「イノセント・ゲリラの祝祭」

「チームバチスタの栄光」「ナイチンゲールの沈黙」「ジェネラル・ルージュの凱旋」に続く
田口・白鳥シリーズ最新刊であり、カバーも黄色・水色・紅色、で今回は緑色、という事でわかりやすくてこのシリーズはいいですね。
で、毎回楽しみにしているこのシリーズなのですが、今回は「毛並」が違います(笑
ブルーバックスの「死因不明社会」の世界観がそのままこの田口・白鳥シリーズで小説として形を変えている、という感じのものです。ですので、これは今までのものよりも、もっと「狭い」。それでいて、現在の医療等の問題定義や彼の考えが詰まった作品になっています。
そういった意味で、段階的に書かれてきた海堂氏の本来「書きたかった世界」が
このシリーズで展開されてきた、と言ってもいいでしょうか。
ただ、読むと分かるのですが、この作品はこれから先に繋がるための「つなぎ」に見えてしまいます。
(これはこれでよいのかもしれませんが)
これまで同様、他の海堂作品を読んでいる人はあぁ、とわかると思うのですが、
次の展開への布石や伏線をうつための作品、そんなようにも感じます。
ですので、個人的にはこの先の展開が楽しみなのですが、これ1冊と独立して考えると
少しまとまりには欠けてしまう、とは思ってしまうのですけれども。
様々な登場人物。他の海堂氏の作品に出てくる設定、これが複雑かつ単純に絡み合っている
のが他ならない彼の作品の魅力でもある(反面、彼の作品は全部読んでおいた方がいい、というのは欠点でもあるのですが)ので、今後の作品に期待します。
       


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