黄金は再び輝きを放つ  ポルトガル対オランダ

EURO2004準決勝 ポルトガル対オランダは2-1でポルトガルが勝利。準決勝の壁を破って、ついに決勝に進出した。
フィーゴをはじめとして(特にディフェンス陣ミゲルとヌーノ・バレンテ)ポルトガルは魔法にかかったとも思えるような良い所が際立ったサッカーを展開した。これをやられてしまったら、オランダも厳しいの一言だろう。
フィーゴはこの大会部分的には輝きを放つ動きを見せているがこの試合に関しては素晴らしいといえる。個人的に見て、よく集中していているのがわかった。「オーラ」を纏う、その言葉がびったりな程だった。また、ロナウドの献身的な動きを見、マンチェスターでの来季の活躍を望まずにはいられない。そして、マニシェのあのゴール!
オランダにトータルフットボールを全くさせず、WOWOWの試合前に出たポルトガルの新聞のように、オレンジを絞ってジュースにして飲んでしまった形となった。個人的にはロッぺンのサイドを全く機能できずチャンスをことごこくつぶされたオランダにはやはりダヴィッツのような選手はチームにはなくてはならないだろうな、とも思ったのだが、今後の世代交代に向けて課題の残る試合になった事も確かだと思う。そして、アドの采配についてもやはり最後まで疑問の残る試合でもあった。もちろん、主審のフリスクの微妙な判定がポルトガルにとっては勝利を後押しした形となったが、それはある種オランダ側から立った見地だろうし、ホームタウンディシジョンはボクシングに限った事ではなく、何かの雰囲気によってあるものだろう。それはホスト国ならではのものでもあるしね。
それと私的にはオランダの敗戦ももちろん残念だがセードルフがオランダのファンにもようやく受け入れられただけでなく、今大会を通じて、再評価されるに至る働きがとても嬉しかった事、結局最後まで不平や不満を漏らす事のなく、フォア・ザ・チームを優先し去っていったクライフェルトの存在もいたのだ、という事をここに記しておきたい。
もちろん、ポルトガルも突き放すチャンスがあった。そういう所がポルトガルらしいともいえるが、この試合に関しては些細な事かもしれない。また、こういう試合を準決勝でやってしまったら、決勝はとても不安な気持になってしまう。それにしても、開幕戦でのつまずき(ある種の必然性を伴った結果ではあった)から、ここにいたるポルトガルのこの「流れ」は恐ろしい。
ワールドユースから何年たったことだろう。ゴールデンエイジと呼ばれた世代もルイス・フィーゴ、マヌエル・ルイ・コスタ、フェルナンド・コウトが残るのみ。デコやロナウドなどの若手組の台頭。また、前回も活躍したヌーノ・ゴメス・・・。そして忘れてならないのはフェリポンの采配。いまやチームの状態は決勝を前に国を挙げて代表を応援する「魔力」をさらに加えられ、最高潮に達する事は間違いない。
黄金はまさに今再び輝きを取り戻し、新しい「光」を放ち始めた。


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