ロッソブルー 中田英寿

やはりというか何と言うか、やっぱり「中田英寿」だった。思えば、2002-2003は中継ほとんどみたけど、なんだかなぁって感じしか思わなかった(もちろん、その「場所」で仕事をしようとするプロフェッショナルな姿は目に見えてわかるのだが)。パルマ、いやブランデッリのチームには彼のような選手は必要としなかった。まさに籠の中の鳥状態だった、NAKATAは2004年を迎えパルマから車で約1時間しか離れてないボローニャという街でようやく解き放たれた。先日のキエーボ・ベローナ戦。本当に楽しそうだった。試合に出られる喜び、ボールを必死に追う姿、中田経由でないと成立しないかのようなチャンスメイク、そして仲間の信頼。
ここには「自由」があり、権限があり信頼があった。それを許してくれた。しかしそれを許すには、そういう細かい技術と裏付けがあるからこそなのは言うまでもない。ボローニャは中田の加入により全ての歯車が廻り始めたのだと思う。
あんなに楽しそうな中田を見たのは、本当に久し振りだし、多分プレイしててもそういう純粋にサッカーやれて楽しい、って思ってたんじゃないかと感じた。


ピッチを走る生き生きとした姿、DFが簡単に裏をとられるボローニャ陣にあって何度もチャンスをつぶすチャージング、かと思えば一瞬のひらめき(チームメイトがまだ反応できない場面もあったが)。そして、卓越したボディーバランス。チャンスの機転は必ず中田から。しかも体力の消耗の激しい雨の中、今期のパルマでは経験していないフル出場。この悪天候の中、集中をきらさず逆に指示を出す。これで何とも思わない選手はいないだろう。結局、パルマのあの状況から腐らずにきちんとトレーニングしていなければ、この結果はなしえないプロフェッショナルっていうのは、こういう事を言うのだろう。
選手だけでなく観客もマスコミもそれがわかっているからこそ、今の中田の賞賛があると思う。この短期間で、ここまで歓迎される光景っていうのは普通でもあんまりないと思います。それぐらいフィットしている気がしていた。
ボローニャといえば、ジュゼッペ・シニョーリとパリューカぐらいしか実はよく知らない(シニョーリはラツィオのイメージが当たり前のように強い)んだけど今や完全に中田なしでは機能しないチームになった事は言うまでもない。それは今期のシニョーリ達FW陣をみればわかるし、マッツォーネ監督の開幕前のドタバタ就任からの流れでチーム体制がまとまってないせいもあっただろう。しかし、たった一人の移籍がここまで大きく流れをかえる事など滅多にない。よっぽど足りなかったものが大きかったんだろうとしか思えない。ただ歯車はようやく廻り始めた。でもまだ始まったばかり。DF陣の頑張りも含め、あと数人きちんと補強をすればUEFA出場枠まで行ける可能性もなくはないチームになるんじゃないか(甘くないけど)と期待してしまう。中田には本当にその輝きを取り戻してもらいたい。
とにかく、2003-2004は面白くなって来た。是非、セリエA見てください。正直、今年に関してはバルセロナが非常に沈んでどうしたもんかなリーガ・エスパニョーラよりはるかに面白いから(まぁ私ベッカム好きじゃない人なので(レアル・マドリーならベッカムよりフィーゴのが好き。でも、なんだかぁ・・・唯一あのチームで好きなのはラウル・ゴンザレスなんですが))。セリエAの優勝争いもトッティ率いるローマか、現在得点王シェフチェンコ他タレント揃いのロッソネロ・ACミランか、はたまたバロンドール・ネドヴェド等こちらもタレント揃いの常勝軍団ユベントスか。なんとか踏ん張って上位に残り、アドリアーノが戻ってきたインターミラノ(インテルね)か。その4チームを中心に、非常に面白い優勝争いをするに違いない。楽しみです。
・・・あれ、まだイタリア時間で22日のはずだな。ってことで。
HIDE , Buon compleanno!
・・・単にそれだけ言いたかっただけとか?


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