榎本くるみ 「NOTEBOOK 1~未来の記憶~」

凛として存在しているその声。聞いていると吸い込まれるようだ。
これが榎本くるみを始めて聞いた印象。その印象はアルバムとなって益々深まった。それだけではない事も、だが。
1stアルバムとしては非常に完成度が高く、また同時に今後の伸びしろも期待させるようなアルバムだ。
ドラマ「スイーツドリーム」の主題歌になった「RAINBOW DUST」を含めラジオではかなりの頻度でかかっていたシングル4曲を収録したのをはじめ、光が差し、大空へ羽ばたいていくような1曲目、典型的ではあるがスピードを思わせる5曲目、メリーゴーランドよろしくぐるぐるまわる感覚が非常に心地よい6曲目、森田童子を思わせる7曲目、など非常にバラエティに富んだ一枚。
もちろんその声質から低音の曲へのアプローチやPfだけの曲をもっと聞いてみたい(多分相性はあうはず)など要望や課題もある。
しかし曲を聴いて様々な感情や情景がうごめくのは良い意味で彼女の揺ぎ無く柱として凛とたっているその声だろう。加えてそれをよりくっきりと見せているのは歌詞。自分を、そして人と人との繋がりを探すかのような曲達は痛い程榎本くるみを表しているかのようだ。
様々な感情や歌詞から伝わるその中に揺らぎはあるのかもしれないが、
彼女が見えている「先」にはある意味、迷いがないのかもしれない。
非常にその先が楽しみなアーティストだ。

NOTEBOOK 1~未来の記憶~ NOTEBOOK 1~未来の記憶~
榎本くるみ

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