平井堅 「FAKIN’ POP」

平井堅3年半ぶりのオリジナルアルバム。
「Pain」以外ほとんどの楽曲にタイアップが付いているため、どこかで聞いた事のある曲が多いアルバムですが、特にびっくりしたのがアルバムの構成。一度聞いててすぐに思ったんだけど、素晴らしすぎる。
「POP STAR」「君はス・テ・キ」のキラキラ・POP感に続く「君の好きなとこ」「キャンバス」というミディアムナンバーときて、「PAIN」でChapter1が終わり、
「fake star」「UPSET」と1・2曲目と同じようなChapter2がはじまる。
「美しい人」「哀歌」というせつなくしみるナンバーが2曲が同じように並んで、さらに「Twenty!Twenty!Twenty!」「バイマイメロディー」という明るい(明るすぎる?(笑)2曲を経た後、
最後に「いつか離れる日が来ても」「写真」へと集約され、余韻を残して締めくくる。
アルバムを通して2曲がまるで「組」となり、キラキラとシンプルの「対」をより際だたせる構成になっている。
それはどちらも平井堅という「人間」の持つ「陰」と「陽」を顕著に現れているかのようだ。
そう、このアルバムはとても「人の表情」を浮き立たせている。
色々な事を通過して、最後の2曲へと続く旅(そしてそれは終わりではない)をこのアルバムで見せてくれている。
2曲が組となっている事で流れることなく、じっくりとその「モード」に浸る事ができる。
聞く人の事を考えたのかどうかはわからないが、その視点においてもとても素晴らしい構成だと思う。
聞く人の気持ちによってどっち寄りのモードがしっくりくるのか、というような「指標」にすらなり得るかも
しれません(ちなみに私は「美しい人」「いつか離れる日が来ても」「写真」が大好きなのでそういうモードなんでしょう(苦笑)
私はデビュー当時から彼は好きだったし、元々、彼のアルバムはどれも素晴らしいのだけど、
7枚目はそれこそ平井堅の最高傑作と言っても差し支えないぐらいの「気持ちとパワー」がここには収められている。
また一つ素敵な作品が生まれた。

FAKIN' POP FAKIN’ POP
平井堅

DefSTAR RECORDS(SME)(M) 2008-03-12
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