波乱の箱根。
今年の箱根は何かが違った。
往路6位の亜細亜大学が9区でTOPにたち、最終区でも危なげなくその座を守り初優勝。
正直言って、関係者以外注目してなかっただろう伏兵が間隙をぬってその座をつかんだ。
往路優勝の順天堂は6区の選手が59分代できっちりと仕事をして、7区でも3分以上のリードを広げ、このまま行くかとおもわせました。
しかし。
魔の8区。TOPの順天堂大学のキャプテン難波が脱水症状を起こす。ふらふらになり、太ももを立たいて必死になる姿。駒大が抜き去ったときに見せた絶望感。足を止めても前に進もうとする姿。しかし、4位で「重い」たすきをつなぐ。そこにも箱根のタスキの想いが感じられた。
一方。9区に入って、駒大、亜大、山梨、順大、中大、日大の順に。
駒大の5連覇なるのか、という状況において亜細亜大の山下がひたひたと駒沢のあとを追い、ついに20キロ手前でTOPをとらえる。そして20キロを過ぎたところでスパートに引き離す。駒沢はついていけない。山下は区間賞を獲る快走で初優勝を引き寄せる。
なんとなんと9区TOPは亜細亜大!
だれも予想していなかった展開。
そして、最終区 亜細亜大3年の岡田は危なげなくその座を一度も揺るがせずにゴールテープをきり、優勝!
29回目にして始めての優勝となった。アンカーの岡田がまず胴上げされ、監督の岡田監督も続いて胴上げ。なみだと笑いのすがすがしい初優勝だった。
優勝:亜細亜大、2位山梨、3位日大、4位順天堂、5位駒沢、6位中央・・・
そして復路を優勝したのは総合7位の法政大学。往路15位からの追い上げはすばらしいものだった。
城西は20秒ぐらいの差でシード権を逃し、早稲田はまたもシード権内に入れずに13位にしずんだ。この2校はチャンスもあっただけに残念でした。
さて、めまぐるしくTOPが変わった箱根駅伝。
波乱は幕開けから最後まで途切れることなく続いた。
箱根の醍醐味と残酷さが同居した今年の大会。そして駅伝の面白さが凝縮したレースでもあった。とても面白い大会でした。
亜細亜の優勝で、ほかの大学にもチャンスとタイミングが合えば制することができると改めて感じただろう。しかし、すばらしい初優勝であったことは誰も否定できない。この優勝で亜細亜大がどう変わっていくのか。今後もとても楽しみだ。
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