東野圭吾「ガリレオの苦悩」「聖女の救済」

ガリレオシリーズ「聖女の救済」「ガリレオの苦悩」読みました。
えーっと、まず「ガリレオの苦悩」から読んでください(たまたま私もその順番)。
まず、「容疑者Xの献身」まででは登場しなかった内海薫がでてきます。
「聖女の救済」から登場、というのは順番が違いますので。
もっと言うと「ガリレオの苦悩」の最初の作品「落下る」が「容疑者Xの献身」の続編(時間軸的にも発表的にも)になり、彼がまた警察の協力をする話となり、「聖女の救済」がその後になります(連載が2006年11月~2008年4月まで)。ただ、小説の中に出てくる「内海刑事」とTVの「内海刑事」はキャラクターが全然違いますけどね(まぁ、当たり前だけど)。
「ガリレオの苦悩」は短編集で、いい意味でさくさくと読めるかと思います。
「探偵ガリレオ」も「予知夢」も短編集であるが故の面白さ、っていうものがあると想います。
ただ、これらと趣が違うのは「容疑者X~」を経た事による湯川(今回から)准教授の心模様と彼自身の周りに起こる事件が多い事(書き下ろしの「指標す」はこの上述の2作品と同じようなテイスト、と言ったほうがいいかもしれない)。
そしてついに彼は「逆恨み」にまで発展してしまうのだから(笑
色々な意味での「ガリレオの”苦悩”」がこの中には収録されています。
なお、ここに収録されている「落下る」「操縦る」は2時間ドラマ「ガリレオΦ」の原作にもなってます。
「聖女の救済」の方は、まぁ「容疑者Xの献身」と比較してしまうのは少し酷なのかもしれませんが、
とてもよく出来たパズルをうまく積み上げ、組み合わせた作品だと想います。
すごく面白い。ただ、読み進むうちに色々なキーワードが終息の「収束」に向かって想像できてしまった所
(その意味で最後のほうはあぁ、という感じだっただが)私には少し残念ではあったが、そんな事は取るに足りないと思っている。本当に面白い作品であるのは間違いないし、やはりよく「出来て」いる。
まぁ、この作品は映画というよりもTVシリーズの方がいいのかなぁ、という気がします。
それぐらい何話かに分かれて場面転換できるような構成であり、映像化されても普通な展開になっているような気がします。
また、「容疑者Xの献身」は主人公(笑)石神とは元同じ大学にいた事もあり、知り合いだからこそ直接的な話をしていたのに対し、この作品では草薙・内海が基本的に動く事で、湯川は間接的な動きで「手助け」をしているにすぎない(もちろん核心は当然彼が持つのだが)。
そういう意味でも「容疑者」を経た次の続編がこうなる、というのも「実に面白い」。
まだまだ東野圭吾氏の「ガリレオシリーズ」は飽きそうにもない。
なお、物語の中に、今までの本を読んでいたり、映画やTVを見ていた人には、にやっ、とするような
「遊び」が含まれているのも、さすがの続編、という感じです。
まだ読んでいない方は是非、ご一読を。
  


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