新しい歴史が紡がれる F1ブラジルGP

フェルナンド・アロンソ。
24歳にして2005年度のF1ワールドチャンピオンとなった漢の名である。
1950年に始まったF1の歴史上この年齢で王座に輝いた者は誰もいない。
スペイン人初、そして史上最年少でのワールドチャンピオンがブラジルの地で決定した。
ブラジルGP 決勝はモントーヤが優勝。ライコネンと続きマクラーレンの「今季初の」1-2フィニッシュを飾った。しかし、3位にアロンソが入り、チャンピオン争いに終止符を打った。
レース自体は非常に単調であったし、アロンソ自体自分が表彰台にのぼりさえすれば決定だという事がわかっている為非常に冷静なドライビングであった。それはまるで「前」チャンピオンとなった若き日のシューマッハのように。
昨年シューマッハは彼を次のチャンピオンだと言った。
そして初優勝から間髪いれずに頂点に立った。
ただ、まだシューマッハを越えたわけでもない。
来季今年のようなパフォーマンスが出来るかどうか誰にもわからない。
Schumacher Who? というにはまだ早い。
しかし、史上最年少という「歴史」を彼は刻み、誰にも異論を唱えることの出来ない争いでチャンピオンになった。
それは「事実」である。
確かに、マクラーレンの序盤戦はいたたまれなかった。しかし、
シーズンを通して力を発揮できるからこそ、アロンソはその位置に
駆け上った。単にマクラーレンにはそれができなかった。今季1-2フィニッシュしたのは「あの」アメリカGPのフェラーリだけなのだから、推して知るべしである。レースに「たら」「れば」など存在しない。あるのは「結果」そのもののみである。
しかし、ライコネンとモントーヤにはまだ仕事が残っている。
マクラーレンのコンストラクターズタイトル争いは逆転してトップに
躍り出る。
残り2戦・・・闘いはまだ終わらない。
F1の歴史はこうしてまた紡がれていく。
シューマッハ・フェラーリ両方の王座が21世紀となって初めて移動していく様は歴史が動いている証拠でもある。
誰かが去っても、居なくなっても、移動してもそして現れても
季節はこうして巡ってくる。
少しずつ形と匂いと雰囲気を変えながらもそこにある本質はきっと変わらないだろう。
新しい歴史は今もこうして紡がれる。
若く新しき王者の途はまだ始まったばかりである。


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