一人の愚者と全員で掴んだ栄光と

07月09日 イタリア VS フランス
http://wc2006.yahoo.co.jp/result/812749.html
決勝戦は面白くない。
まぁよく言われることだ。
しかしながら、この試合はフットボールの面白さがちゃんと詰まっていた。
前半7分、フランスはラッキーな判定でPKをもらう。ジダンが落ち着いて決めて先制。このプレーにはマテラッツィが関わっていたのだが(ってかPKではないような(笑)、あいかわらずよくも悪くもマテラッツィ。この試合は彼の試合といっても過言ではなくなる。
前半19分。ピルロのCKからマテラッツィが頭で決めて1-1、その後は一身一体の攻防なのだが、前半はどちらかというとイタリアの方がよく守り、攻めあがる、という感じで彼らのペースで進む。
後半はビエラが負傷退場してしまうが、フランスのペース。リベリーが試合を通じて非常にいい働きをしていた。ジダンの決定的なヘッドも”スーペルマン”ブッフォンが反応。決定的なチャンスもガッツゥーゾ、そしてカンナバーロが再三芽を摘む。守備陣は最高にいい仕事を展開。
一方攻撃陣はというと、全く機能せず、トッティは透明人間だし、トニも決定的なチャンスはあるものの、バーに阻まれる。
そこでリッピはトッティに変えてデ・ロッシ、イアクンタを投入、そして後半終わりごろにデル・ピエロを入れてカードを使い果たす。勝負に出たものの、全く攻撃陣は機能せず。
延長戦に突入する。フランスの監督は相変わらずフリーズしたままで何の対策もできずに選手に任せている。
延長はもうフランスのペース。疲れの著しいリベリーに変わってトレゼゲを投入。しかし、イタリアの守備陣が本当にいい。
前半は特になし。
しかし、後半5分、大きな出来事が起こった。
マルコ・マテラッツィとジダンが何事か話して一端離れたものの、マテラッツィの胸めがけてジダンが頭突きを食らわす!
当然ながら退場に。
この一人の愚者がこの素晴らしい試合に水を指した。
何を言われたのか知らない。しかしながら、なんとも言い訳のできない愚かな行為でしかない。
フランスはこの禿ジダン退場後も全く衰えずに攻め続ける。
イタリアは全く攻めの形を作れずになんとか守ってPK戦に。
どうしても、PKというとあのバッジョの失敗や、PKに弱いイタリアという事が頭をよぎってしまうが、なんと全員決める。(5人目がファビオ・グロッソというなんとも渋い人選!というかピルロ、マテラッティ、デ・ロッシ、デル・ピエロ、グロッソを選んだリッピは凄い)対して、フランスはこれもPK戦の宿命なのかFWのトレゼゲが外して5-3。 PK戦はもう運なのでなんともいえないのだが・・・
イタリアが優勝!
とにかく全員で掴んだ4度目の栄光を勝ち取った。
リッピは全てのタイトルを取った歴史に残る稀代の監督となった。しかし、監督だけじゃなくスタメンの選手、控えの選手、スタッフ全員で勝ち取った勝利というのが本当に似合うチームだったと思う。
ここまで一体となったアッズーリを見たのは本当に久しぶりだし、決勝の試合内容はどうあれ優勝に相応しいチームだったと思います。
カンナバーロが天高くワールドカップを掲げた瞬間は
本当に気持ちいい姿だった。
今大会の主役は誰の大会でもなかった。
主役不在の大会だったと思う。その分、非常に統率の取れた集中力のあった試合がとても多かったと感じます。
結果、些細なボタンの掛け違いで敗退するチームも少なくはなかった。ヨーロッパの大会はやはりこうなるんだと。面白い試合が多かったと思うしこの大会は大成功だったんじゃないかと思います。
そして、4年前から何の修正もできなかったわが国の代表。
最後に日本の柳沢の言葉を。
「急にボールが来たから・・・」
お前、今すぐ引退しろ!
次は2010年、南アフリカ。この4年でどう勢力が変わるのか。
フットボールは続いていく。


1 Comment

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    想像するに相当ひどいことを言われたのだと思います。
    しつこいチェックでイライラしたところに、一言。
    彼もドアを蹴破るなど短気な人みたいだから、相乗効果でああなったのかもしれませんね。

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