硫黄島からの手紙をみる前に

硫黄島からの手紙をみる前に、今日はフジテレビでの
番組「硫黄島 戦場からの郵便配達」を見た。
元々「硫黄島からの手紙」という映画が封切られるという事をきいてこの映画にはとても興味をもっていたのでその前に予備知識ではないが見ておこう、と思っていた番組だった。
その予感は正しくて、本当に色々な事を考えさせられた。
内容について語るつもりはないが、ちゃんと過去を知っておく事の重要性、言葉(手紙)の「力」そして家族の大切さを改めて感じた。
鹿児島に一人いる母親にたまには電話でもかけなきゃな、と本当に思ったよ。
そして最後の手紙はルーズベルトに宛て、戦勝国になるであろうアメリカこそ世界の平和に勤めなければならないと書いた市丸利之助海軍司令官。天皇至上主義であり国のために死ねと説いた当時の日本に、こういう考えをもった人(しかも将軍という職にある人)がどれほどいたのだろうか?
あの戦争では本当に惜しい人、その後の日本の礎を築くであろう人達を本当に失ったのだな、と痛切に感じずにはいられなかった。そして、戦後も硫黄島の人達を想いそれに生涯をささげた多くの方々たちのことを思うと本当に感情がこみあげてくる。そういう番組だった。
最後に写った現在の緑生い茂る硫黄島。
その下にはまだ未収容の遺体(遺骨)が13000以上も眠ったままである。そして、それはアメリカ兵も入れればもっと多い数にのぼるだろう。(この辺はとても日本人的な考え方で、日本人の数だけ書いているような手法は「小さい」と思う。事故で日本人に被害がなかったという「ばかげた」ニュース手法のままだ。マスコミはいい加減に考えるべき)
過去はちゃんと知っておくべきだ。
そして、理解し、伝えていく事も大事な事だ。
(某国のように歪曲した教育・風潮を今作ってはいけないとも思うが)だから未来をつかめるのだという事を今生きる私たちは知っておかなければならないだろう。
番組にも出ていたがピューリッツァーを獲った星条旗を掲げたあまりにも有名な写真(アメリカでも本当に有名なシーンだと思う)の裏には、本当に様々なドラマがあるのだと改めて考えさせられた番組でもあった。
そして、映画「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」が61年後の今公開される事の重要性を運命を感じずにはいられないのだ。
それはもしかしたらアメリカでもそうなんだろう。
先日、この「硫黄島からの手紙」がナショナル・ボード・オブ・レビューの最優秀作品を受賞した。
全編外国語の映画がしかも日本の視点から見た戦争映画が受賞する事などおもいもよらなかった事である。(確かに硫黄島はものすごく評価の高い映画である事は以前よりアメリカのサイトなどを見てわかってはいたが)
これでアカデミー賞を獲るような事になれば・・・。
製作したのはスティーブン・スピルバーグだし、監督はクリント・イーストウッド。イーストウッドはミリオンダラーに続いてまたもすばらしい作品を作った事になる。
この両映画を私はぜひ見るつもりだし今の若い人にも是非見てほしい映画だと思う。
目を背けたい歴史を今一度見つめるために。
絶対に忘れずに残していくために。
今の感覚をもって、感じた事を自分の言葉で伝えてほしい。それは戦争を知らない私たちでも発する事ができるはずだ。
言葉はちゃんと伝わるのだから。
そして、言葉にはちゃんと「力」があるのだから。
きっとそう思わせる力がこの両方の映画にはあるのだと思う。


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